福祉避難所訓練
2016.01.31 Sunday 10:37
災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバードが取り組んでいる「平成27年度社会福祉推進事業 有事に確実に機能する福祉避難所整備手法の検討 ~福祉避難所訓練ガイドラインの作成と普及」について、せんだんの杜ものうでは平成28年1月26日と27日の2日間において訓練へ参加致しました。
昨年11月に地域住民・行政等関係者との意見交換会を行い、そこで出た意見を基に打合せを重ね、今回の訓練のシナリオを作って望みました。
被害想定として、先の東日本大震災と同等の震災がおき、石巻市の沿岸部が津波被害を受け、多くの住民が一般避難所へ避難している状況にあり、その中で介護等が必要な方を内陸部で比較的被害の少ない桃生地区にある総合体育館を福祉避難所として設置することとなり、石巻市から要請を受けて社会福祉法人東北福祉会が設置・受け入れ・運営等を行うという流れで実施致しました。
1月26日(火)は、養成に基づき、福祉避難所の設置を行い、受け入れ準備をするという訓練でした。
段ボールで一人ひとりのブースを作り、受け入れ対象者が高齢者ということを想定し、ベッドが必要と考え、配置し、寝食を分けるということで交流スペースを設けました。こちらは、平成23年に実際に福祉避難所を運営した経験からの考えでした。ただ、「一人当たりのスペースをどれ位にしたら良いか」悩みながらの設置となりました。
※石巻市役所方から訓練終了後に目安として、1区画6.6平方メートル(4畳程度)と教わりました。
どこから段ボールを持ってくるか、ベッドはどうするか?必要物品はどこに養成したら?などなど、有事の際にはもっともっと混乱すると考えると平常時からの準備が必要と強く感じております。
1月27日(水)は、石巻市役所から担当課の方、保健師さん、桃生総合支所の保健師さん、当事業所職員、サンダーバードの方等、総勢30名を越える方々で実施致しました。当事業所3箇所を一般避難所と想定して、職員を避難対象者に見立て、その方々を保健師さん、地域包括職員が一人ひとり聞き取りを行い、福祉避難所の対象者かを判断し、受け入れ先である福祉避難所にいる相談員へ連絡し、OKであれば福祉避難所へ移送する。また、移送後相談員と看護師が改めてアセスメントし、ブースへの振り分けをするという所までの訓練となりました。
利用者役の職員も、アドリブ満載でちょっとした俳優・女優さんよりも上手に演技されており、実際の有事の際にはもっともっと混乱が生じるであろうな・・・と感じました。
訓練は約2時間程で終了となりましたが、終了後の反省会では、様々な対象者(認知症・自閉症・感染症・身寄りがいない方 など等)がいることで、「どの様に判断したらよいか、受け入れの体制をどう構築していくか、誰が・どこで・どの位・どの様に受け入れたり、運営の中心は?」との意見が出され、今回の訓練だけで終わらず日々重ねていくことが重要であると感じております。
有事の際に、大きな混乱なく、スムーズに行くためにも今後もせんだんの杜ものうだけでなく法人全体で取り組めればと思います。
今回、訓練を主催戴きましたサンダーバードの皆様、石巻市役所、桃生総合支所の皆様、意見交換会で貴重な意見を頂いた住民の皆様、そして寒い中2日間に渡り訓練に参加していただいた皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。
寒さが強い今日この頃ですが、皆様風邪やインフルエンザにはご注意下さい。